誤解が誤解を呼んで、ますます心が行き違ってしまう直人たち第四警戒班の面々。 天候も大荒れで、どしゃぶりの雨が軽井沢の地を打つ。その豪雨で土砂崩れが発生! そんな状況の中、日本臓器輸送システムの職員が、移植手術用の臓器を輸送する為、一刻も早く前橋の病院へ向かわなければならないという。 豪雨の影響で周囲の道はほとんど閉ざされ、ここ軽井沢駅で立ち往生していたのだ。 軽井沢から前橋へ向かうには碓氷峠を下るしかないが、動ける電車はない。 諦めムードの中いつもは冷静なはるかが一人声を上げる。 「私が届けます! 列車が動かないなら線路を走ってでもいくべきです!すぐに出れば横川まで二時間以内に行けるはずです!」 その声に地図をじっと見つめいた直人が応える。方法があるかもしれないと――